犬も猫も死因トップ3に入るとされる腎臓病。IDEXX SDMA®は血液化学検査の新項目で、クレアチニン(Cre)やBUN等の血液検査や尿検査などの従来の腎臓スクリーニング検査に加えることで、より早期の腎臓病の診断が可能になりました。北米・ヨーロッパ・オーストラリアなど世界中の動物病院で積極的に活用されています。
北米で2015年7月に検査を開始して以来、全世界の動物病院で2,600万検体以上、日本の動物病院でも2016年に検査を開始して以来100万検体以上の検査実績があります。 ※2019年9月末現在
ペットの健康診断は、1歳を過ぎて成犬・成猫期に入ると年1回、中高齢期にさしかかる7歳頃からは年2回の定期健診が推奨されています。以下は、各ライフステージでIDEXX SDMA®が高値(基準値外)と測定された割合です。
アイデックス ラボラトリーズ株式会社が運営する動物専用の検査センターで2016年2月~2018年6月の期間に受託した健診セット(IDEXX SDMA®、クレアチニンの両方を含む血液化学検査パネル)の内、再検査及び年齢不詳を除いた検査結果に基づいて算出。
獣医師の先生は、腎機能の状態をIDEXX SDMA®とクレアチニン等の複数の検査項目を併せて判断します。
IDEXX SDMA®が高値でも必ずしも腎臓病と診断できるわけではありません。診断結果や治療については受診先の獣医師の先生の説明に従ってください。
腎臓病の一般的な検査項目の一つである「クレアチニン(Cre)」は、筋肉を動かすエネルギー源であるクレアチンリン酸という物質が代謝されてできる老廃物です。腎機能が正常な場合は尿として排出されますが、腎機能が低下すると血中のクレアチニン濃度が上昇します。
しかし、その数値は筋肉量に左右されるため中・大型犬に比べて筋肉量の少ない小型犬は腎機能が低下してもクレアチニンが上昇しない例もあるとされています。また、高齢の猫に比較的多くみられる甲状腺機能亢進症では、痩せて筋肉が減少するためクレアチニンが腎臓の状態を正確に反映しないことがあります。
このため、筋肉量に影響されにくいIDEXX SDMA®は、小型犬だけでなく、やせた犬・猫、老齢で筋肉量の落ちた犬・猫の腎機能を調べる有用な検査として活用されています。